継続は力なり

更新日:5月7日


よく通っていた鶯谷の飲み屋に「クニさん」と呼ばれている六十がらみの酔っ払いがいた。


あるとき、脇役が多かった俳優の蟹江敬三が初めて映画の主演を務める、というニュースが飲み屋のキドカラーに映し出された。


すると、赤ら顔のクニさんはいつにもなく神妙な顔をしてこんなことを呟いたものだった。 


「やっぱり継続は力なりだ。今度からアイツのことを蟹江ケイゾクと呼ぼう」



キドカラーといえば日立だが、難しいと言えば継続だ。


継続は力なり。


人生のあらゆる場面でこの言葉を投げかけられてきたが、何事も長く続けられてきた試しがない。

今度こそは続けようと決断し、今日までこのblogを更新しないことを継続してきたが、ついに心折れて更新してしまった。



継続の名人といえば思い出すのが、冒頭に話した鶯谷のクニさんだ。



クニさんの特技は「継続すること」である。


あの人は学校に行かないことを継続した結果、不良になってしまい、会社にいかないことを継続した結果、仕事がなくなってしまった。さらに家に帰らないことを継続した結果、ついに奥さんに逃げられてしまった。


何事も継続だ、と宣(のたま)うクニさんとたまにカウンターで一緒になれば、いつも「最近の若いやつは何をやっても長続きしない」と頭を殴られた。そして会計の段になると、「老人を敬え」と金を払わされた。



クニさん、あなたはまだ酒を飲むことを継続していますか?

いろんなことを継続できなかった僕も、なんとかいまの仕事だけは継続できていますよ。

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